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所得保障を考える

悩む成人女性

受給する意義はどこにあるか

うつ病の場合、障害に起因する意欲の低下や対人関係の苦手さなどから、日常生活に支障をきたしやすくなっています。そのことから、社会的制度の利用による経済的な基盤の構築、日常的な生活相談などの支援が必要です。特に、うつ病は休養が必須で、就労制限されやすいため、所得保障の必要性が高まります。そんな時に活用したいのが、所得保障制度の中でも中心的な位置を占めている障害年金です。障害年金の制度は、加入要件や保険料納付要件が問われるものの、生活保護制度にみられるような保護の補足性の原理や世帯単位の原則がないことが特徴になります。そのため、障害状態に応じて、個人単位で受給できる制度として位置づけられています。つまり、家族や周囲の状況を気にすることなく、使いやすい制度ということです。疾患と障害の二つの側面を抱えることになるため、重症度により医療機関に入院したり、あるいは通院治療を継続している人がほとんどになります。加えて、社会復帰に向けて、デイサービスを利用したり、リワークプログラムに参加している人も多いです。そのような場所には、大方、精神保健福祉士が在籍しています。障害年金の制度に関しては、医師は必ずしも得意分野としているわけではないため、精神保健福祉士への相談が有効です。また、近年は、障害年金を専門とする社労士との連携も盛んですので、一度相談してみるのも一つの方法になります。

障害年金というのは、衣食住という生活における基礎的な部分の補填だけでなく、社会的な支援を実感できることに意義を見出すこと可能です。つまり、物理的な意義と精神的な意義、両方を併せ持っている制度ということになります。また、最低限の生活はできるぐらいの貯蓄がある人やうつ病の症状が悪化しない程度に働きながら多少の収入を得ている人であれば、余暇活動に障害年金を充てることも可能です。それにより、生活の幅が広がことも一つの意義です。しかし、このような障害年金の活用の仕方をうつ病患者が考えられるようになるには、やはり生活の基礎的な部分がある程度潤うことが前提になります。人は暮らしが一定程度整うことによって、自らの気持ちが余暇活動をはじめ、外界へと向かうという順番をたどっていきます。さらに、うつ病患者が生活を主体として営むには、障害年金で得たお金を自分で管理することが大事です。なぜなら、家族などが金銭管理をして小遣い制度のような形にしていると、無意識のうちに客体としての暮らしを営むようになるからです。これを避けるためにも、自己管理させることが重要になります。いずれにせよ、重度で意欲などもわかない状態ではいろいろな決断をするのは難しいですが、家族などと相談しながら症状の回復とともに受給を検討することも大事でしょう。